本堂
  • 阿弥陀如来坐像 重要文化財
    像高145.4 平安時代後期
    当山の本尊です。穏やかな表情を持ち、円満かつ安定した姿をしたいわゆる定朝様の半丈六坐像です。定印を結び九重の蓮華台座に坐しています。少し目を下げたところは、来迎阿弥陀の意味を含み、宝相華唐草模様の光背を持ち、荘厳な蓮華座に安坐した姿は、平安時代藤原文化の象徴ともいうべき優雅な仏像です。

  • 四天王立像 重要文化財
    像高114~118 鎌倉時代
    須弥壇四方に立ち、本尊を守護しています。持国天台座框の裏に記された墨書銘から建保5年(1217)造立とされています。写実的で動きのある姿態や衣の表現から、運慶らによって確立された鎌倉時代の新様式の息吹が伝わってきます。
    ※写真は持国天立像

  • 南無仏大師立像 奈良県指定文化財
    像高83.6 鎌倉時代
    聖徳太子2歳の時に、東方を向いて合掌し、南無仏と唱えると掌中から仏舎利が出現したという伝説に由来しています。鎌倉時代から盛んになった太子信仰のなかで多数造像されてきましたが、本像は胎内に納入されていた複数の経典の奥書の記述から延慶2年(1309)と造立年代がわかる貴重な例です。
    本堂内陣後方の厨子に安置。

  • 十一面観音立像
    像高106.5 平安時代中~後期
    当山の旧本尊。檜の一木造で内刳りは施していません。ゆったりとした量感の迫力ある造形は平安時代中期の仏像の特色をよく表しています。
    「和州忍辱山沙門命禅伝」には、命禅が万寿3年(1026)忍辱山に登り春日明神がお作りになった十一面観音を本尊としてお祀りされたと記されています。
    なお、当山にはこの像を含め、3体の十一面観音立像が伝存しています。

  • 十一面観音立像
    像高176.3 鎌倉
    江戸時代に制作された「和州忍辱山圓成寺伽藍封疆図」に描かれている旧観音堂の本尊。平安から鎌倉への過渡期の作と思われます。

  • 薬師如来立像
    像高74.8 平安時代後期
    小像ながら豊かな量感と、円満な面相を持つ像。光背の見事な宝相華唐花文様の透かし彫りが妖しいまでに華麗。