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夜支布山口神社 円成寺の東の森の小高い丘にある大柳生郷の氏神。大和の山口神社十四社の一つで、平安時代の『延喜式』神名帳に記された、いわゆる式内社と呼ばれる格式高い神社です。祭神は素戔嗚尊ですが、本来は山の神を祀るとともに祈雨を祈願する社であったと言われています。 境内には摂社の立磐神社があり、古くから丸い巨岩をご神体にして拝していましたが、延享4年(1747)、春日大社第四殿の社殿を拝領し、巨岩の前に移建しました。今日、社殿は重要文化財に指定されています。


南明寺 円成寺から国道369号を北東に進むと阪原の在に至ります。その集落の中に入ると、寄棟瓦葺の端麗な本堂が見えてきます。医王山南明寺です。 創建は不明ですが、北西の槇山には、かつて槇山千坊と呼ばれた多数の坊があったとされ、それらが衰微するなかで、残った一坊をここに移したものとされています。 現在の本堂は鎌倉時代の中ごろに建立され、重要文化財に指定されています。内陣は格子戸によって区分けされ、土築の須弥壇には中央に薬師、両側に釈迦、阿弥陀の如来坐像が安置されています。いずれも平安時代後期に造顕されたもので、重要文化財に指定されています。そのほか堂内には四天王立像、地蔵菩薩半跏像が安置されています。 また、本堂周辺には鎌倉時代の石造宝篋印塔、室町時代の十三重石塔、明応6年(1497)銘の五輪塔などがあります。
※拝観希望の10日前までに要予約。TEL・FAX 0742-93-0392

長尾神社 阪原地区の鎮守社。春日造の本殿は春日社の本殿を移建したもので、この地が春日の神戸であった名残です。本殿手前の茅葺の拝殿は能舞台形式で、花道形の掛け橋がついた珍しいものです。鳥居の前を北に向かうと地蔵堂があって、天文5年(1537)の銘を持つ石造の地蔵菩薩が安置されています。また地蔵堂の前を右手に行き白砂川にそって南へ少し歩くと、対岸に文和5年(1356)銘の阿弥陀如来の磨崖仏がみえます。